新人セラピスト(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)とリハビリ学生を応援するためのブログ

アフォーダンスの視点からリハビリテーションを考える

スポンサーリンク

こんにちわ!きんたろーブログ(@kintaroblog)です(^^)

 

「アフォーダンス」
なかなか聞きなれない言葉ではないでしょうか。
今日は、アフォーダンスという概念がリハビリテーションとどのような関係があるのかを書いていこうと思います。

アフォーダンスとリハビリテーション

アフォーダンスとは何か

そもそもアフォーダンスとは・・・

 

アフォーダンスとは生態心理学者のジェームズ・J・ギブソンが提唱した概念であり
「環境と身体との接触により常に何らかの意味が与えられること」と解釈できます。

 

元々「アフォード」とは「与える」「提供する」という意味を持っています。
つまり、環境がどのような行為を実現させる条件を兼ね備えてるかについて環境が主役となって表現される言葉なのです。

 

難しいですね・・・

 

例文を挙げてみましょう

➪「地面はヒトにとって二足歩行をアフォード(提供)する」

例文を作ると、このような形で表すことが出来ます。

 

地面という環境が主役となり、ヒトに二足歩行という運動をアフォード(提供)するという風に解釈することが出来ます。

 

ただここで気をつけなければならないのは、そのアフォードする環境は個人個人で捉え方が違うということです。

 

例えば、地面だとヒトは二足歩行をしますが、牛や馬などは四足歩行をしますよね?
ということは、地面が二足歩行をアフォード(提供)するのは二足歩行の能力を持つヒトのみということになります。

発達から考えるアフォーダンス

では、次に赤ちゃんの発達段階におけるアフォーダンスの変化を見ていきましょう。

 

赤ちゃんは、乳児期の頃と幼児期の頃では存在した環境は同じでも、発達に伴いアフォードする環境は大きく変化してきます。

 

例えば・・・

①手足をばたつかせることしかできない時期

②物に手を伸ばして掴むことが出来る様になる時期

③ハイハイが出来る様になる時期

④つかまり立ちが出来る様になる時期

 

発達の過程でこのように変化していくと仮定します。

 

①の手足をばたつかせることしかできない時期は、まだまだ環境がアフォード出来ているとは言えず、身体一つで自ら環境を探っている状態と言えます。
このような状態では環境と相互作用出来ているとは言えないため、『行為』には発展していません。

 

しかし、②の物を掴めるようになってくる時期になると、赤ちゃんは物体の形状や、硬さなどの認知が行えるようになるため、『物』という環境が赤ちゃんに『掴む』という行為をアフォードすることが出来る様になります。

 

ハイハイが出来る様になると(③)、赤ちゃんは、床が固定されていて、自分の移動を可能にしてくれるものと認知出来る様になるため、今度は『床』という環境が赤ちゃんにハイハイをアフォードしてくれるようになります。

 

次に④つかまり立ちが出来る様になるを考えてみようと思うのですが、例えばそのつかまるものが『椅子』だったとしましょう。

 

大体の人が『椅子』であれば、まず「座る」という行為が特に深く考えずとも起きるのではないでしょうか。

 

ただ、それは椅子という環境が私たちに「座る」という行為をアフォードしているからです。

 

しかし、つかまり立ちを行うときに『椅子』を利用する赤ちゃんだとどうでしょうか。

 

つかまり立ちをする際に用いる『椅子』は赤ちゃんにとって、私達のように『座る』という行為をアフォードしているわけではありません。

スポンサーリンク

 

この場合、椅子は赤ちゃんに『つかまり立ち』をアフォードしているということになります。

 

このように、『椅子』という環境を一つとっても身体との文脈の中では椅子に対する行為は『座る』や『つかまり立ち』などといったように常に変化し続けるわけです。

 

冒頭で述べた、アフォードする環境は個人個人で捉え方が違うというのはこういうことです。

アフォーダンスとリハビリテーション

リハビリテーションの領域で考えると、患者様がリハビリテーションで獲得しなければならないことは、単純な運動の回復ではなく、身体と環境との新たな関係の構築です。

 

つまり、行為の回復です。

 

”行為とは、身体一つで完成するものではなく、常に環境と身体が相互作用し続けた結果起きるものです”

 

⚫肘の屈伸運動だけで何かの行為が創発されますか?
⚫膝を屈伸させるだけで何かの行為が創発されますか?

 

もちろん関節運動が行えなければ、行為にはつながりませんから、行為の構成要素として関節運動は大切です。

 

しかし臨床の中では、単関節運動が行えても行為につながっていない方っていらっしゃいませんか?

 

これは先ほど述べたように、行為の獲得が身体一つでは行えず、あらゆる環境と相互作用しながら行われているからです。

 

リハビリテーションの中で、患者様は健常なときに培った身体イメージとは違う、障害を持った現在の身体で能動的に動き、環境に自らが働きかけ、現在の身体にあった身体イメージを更新していきます。

 

そして環境の無限なアフォーダンスの中から現在の自分が適応できるものを発見し、自分なりの行為を創発していかなければなりません。

リハビリテーション時の課題

リハビリの世界で、安易に「~してください」「ここにつかまって右足から出してください」など、やり方を強制させてしまうことがありませんか?

 

これは、短い入院期間中により早く動作遂行能力を上げなくてはならない。という医療制度的な縛りもあり、セラピスト側に含まれる意図もあると思います。

 

しかし、本来環境に対して運動や行為を創発するのは、「自己」であり他人から決められるものではありません。

 

・赤ちゃんの頃につかまり立ちを教えられましたか?

・寝返りの仕方を教えられましたか?

・歩く方法を教えられましたか?

きっとそんなことはないと思います。

 

それは、行為の創発というのはすごく「能動的」だからです。

 

つまり、私達にとってのアフォーダンスと患者様にとってのアフォーダンスは違う可能性がかなり高いと思うんです。

 

という風に考えると、、、

 

いわゆる正常なパターンといった決められた形の動作指導やそのための筋力強化、ROM訓練などは本当に正解なのかと疑問に思うことがあります。

 

もし、その方法に少しでも違和感を感じるのであれば、ヒトの発達の起源や成長の過程をもう一度考え、リハビリテーションを見直す機会を設けても良いのではないかと思います(^^)

 

以上です!(^^)

 

最後までご覧頂きありがとうございました!

 

アフォーダンスについてのわかりやすいマンガがあるためご紹介します。読んでみてください^^
http://ekrits.jp/2015/09/1808/

 

また、アフォーダンスに関連するおすすめの書籍をご紹介しておきます(^^)

もっと詳しく知りたい方はこちらの書籍をご覧下さい(^^)

 

 

 

スポンサーリンク