新人セラピスト(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)とリハビリ学生を応援するためのブログ

【おススメ本紹介】脳科学者の脳が壊れた時

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きんたろー
こんにちわ!きんたろーブログです

 

さて、これまで当ブログでは主に、『疼痛関連』、『思考系関連』、『神経科学関連』、『セミナー関連』を中心に書いてきましたが、実は今年から新たなカテゴリーを1つ加えようと考えています。

 

それが、『おススメ本紹介』です。

 

 

本を読む習慣はつけたいけれど、何を読んだらいいか分かんない…

 

という方に向けて、本を選ぶとき意思決定するうえでの選択肢の一つにしてもらえたら嬉しいです。

 

というわけで早速始めます。

 

おススメ本紹介、第一弾はこちらの書籍です。

奇跡の脳~脳科学者の脳が壊れたとき~

 

どんな内容?

脳卒中を患った脳科学者の体験

この本の主人公はジル・ボルト・テイラーという女性の神経解剖学者です。

 

ジルは脳の研究を行っていて、統合失調症などの精神疾患患者と健常人の脳にはどのような違いがあるのかというのを研究していました。

 

しかし、ある朝彼女は強い頭痛と共に身体の異常を感じました。

思考は明晰なのに、身体はぎこちない感じ。手と腕が、同の動きと反対のリズムで前後に揺れ動くのを見ながら、私は正常な認知機能から、奇妙に切り離されるのを感じました。

 

身体は、浴室の壁で支えられていましたが、どこで自分が始まって終わっているのか、というからだの境界すらはっきり分からない…もうからだと他のものの区別がつかない。

奇跡の脳~脳科学者の脳が壊れた時~より引用

 

そう、彼女は脳卒中を患ってしまったのです。

 

この本は、脳科学者でありながら脳卒中を経験したジルが、脳卒中を患った瞬間からその後の状態(症状や回復過程など)を細かく記載してくれています。

 

脳科学者であるため、少し専門用語も出てきますが、医療職に携わるPT・OT・STであれば、日頃勉強している内容がとてもリアルな現象として出てくるので、理解しやすいと思います。

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加えて、日頃脳の事を研究しているジルの視点だからこそ、自分自身の症状を客観的に観察し、脳のどこに異常が生じているかを症状(特に高次脳機能)と合わせて詳しく解説してくれているので、中枢神経系に関する学問に苦手意識のある人でもとても読みやすい書籍です。

 

ここが見どころ

ジルは発症時、左半球の障害により多彩な高次脳機能障害を生じますが、書籍の中でその時本人の頭の中で起こっている思考を言語化してくれているため、高次脳機能障害の患者様が感じている世界がイメージしやすくなります。

こんな人におススメ

 

✔ 脳卒中により、どのような症状を患者が経験しているのか知りたい

✔ 脳卒中のリハビリテーションに携わる

✔ 脳科学を含む神経系の学問が苦手

 

臨床とこの本の繋がり

患者の外側ではなく、内側を知る

 

普段、僕らが脳卒中患者様と関わらせていただくときに、見ているのは基本的に外側(現象)が多いです。

 

つまり、麻痺の程度や失行や半側空間無視などに代表されるようなものです。

 

しかし、外側だけを見ても対象者がどのような世界で生きているかというのは到底知ることが出来ません。

 

加えて、僕たちは脳卒中になったことがないため、患者様と全く同じ経験をすることは出来ません。

 

その結果、少しの気の緩みでリスク管理を怠ってしまったり、不親切なコミュニケーションを行ってしまうということが臨床の中で往々にして生じます。

 

患者様本人が、一体どのような世界で生きているのか。

 

それを出来る限り知るというのはコミュニケーションからリハ介入において決して無駄なことではないと僕は思っています。

 

この本では、ジル本人が体験した脳卒中を患った瞬間の思考に関する記述や身体に関する記述があり、脳卒中患者の内なる声を言語化してくれています。

 

僕自身、この本をはじめて読んだ時「脳卒中患者様はこんな世界で生きているんだ」という衝撃を覚え、この一冊が脳卒中のリハビリテーションに携わる上でとても大きな学びになりました。

 

僕の臨床にとても大きな影響を及ぼした一冊です。

 

ぜひ、一度ご覧になってみてください。

【最後に】TEDにも登壇しています

実は、TEDにジル本人が登壇し、自身の脳卒中体験を話している動画あります。

 

リンクを貼っておくので、興味があればこちらもご覧になってみてください。

 

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