きんたろーが考える「離職率が高い組織の特徴ってこうだよね」という話し

ブログやInstagramなどを通して日々発信していると、色んな声や相談が寄せられます。

そのうち結構な割合で多いのが『転職』についてで、主に理学療法士や作業療法士の皆さんからこうしたご相談をいただくことが多いです。

ちなみに経験年数で言うと、意外と若手が多く中には1年目の方も過去にいました。

僕自身、リハビリテーション業界全体を通して職場間のの流動性って割と高いと思っていて、どうだろ。3年〜5年周期くらいで比較的多くの人が転職されているんじゃないでしょうか?

『転職』というと割とネガティブな印象を受けることもありますが、中には自分のキャリアアップのために動く人もいるのであながち全部が全部悪いわけではありません。

とはいえ、とはいえです。

なぜか僕に相談される転職案件は過去全て「ネガティブな転職」です。(だから相談するんでしょうね)

ここでいうネガティブというのは、「所属先に対して悪い印象を抱いている」という状態ですね。

「給料が低い」とか「組織文化がー」とかひっくるめるとこんな感じです。

と、じゃあこれを踏まえた上できんたろーがこの問題に対してどう思っているのか、というよりなぜこんなにも「今の職場を辞めたい」と感じる人が爆増しているのか、その点について少し自論を述べたいと思います。

これ、経営サイドにも従業員サイドにも両者にそれぞれ言い分はあると思うんですが、ひとまず今回は従業員側の肩を持とうかなと思います。

「最近離職率高ぇどうしよ…」と感じている医療法人の経営者の皆さん、ちょっと時間ください。

目次

きんたろーが考える「離職率が高い組織の特徴ってこうだよね」という話し

離職率の高い法人ってこんなケース

過去の相談内容のうちよく遭遇するケースを一つ例に解説していきます。

とあるクリニックがあって、従業員の数は約20人ほど。

院長をピラミッドの頂点としてきっちり各職種(リハ・検査技師・看護師・受付)役割分担が行われている組織があったとします。

院長はどんな人かというと、多くの論文や学会誌を執筆しており学会でも責任者を任されるほど業界ではかなり有名な先生です。

ところが、この組織には大きな問題が一つあって、それが今回のテーマである『離職率の高さ』です。

毎年何人も人が入れ替わり、ピーク時だと1ヶ月持たずに人が辞めていくなんてこともあったりします。

このように高頻度に人が辞めていくと、当然患者さんもいつも見ている人がいなくなっているので気づき始めます。

「あれ?またスタッフ減ったの?」と。

そのため、このクリニックでは一年中採用活動をしているという、まさに年中人手不足状態でした。

さて、ひとまずこれがモデルケースですがみなさんがいま勤めている職場はいかがでしょうか?

離職率が高いというのは、組織内にそれなりの問題を抱えている場合が多く決して良いことであるとは言えません。

というわけで、ここからはこういった問題を抱えた組織によくある構造について解説してみたいと思います。

ただこれはあくまでも僕自身の考えであり、過去の経験から「こういう組織は人がいなくなるんだろうな」と反面教師的に学んだことなので、決して全ての組織がそうだとは限らないという前提でお聞きください。

離職率の高い組織あるある「従業員はコストである」という考え方

離職率の高い組織にあるあるな問題としてよくあるのは、経営サイドが「従業員はコストである」という考えが色濃く出ている場合が一つあると思っています。

例えば、先ほどのモデルケースだと経営者である院長やNo.2的ポジションで居座っていることが多い事務長なんかが従業員を『コスト』と考えている。といった具合ですね。

セラピスト

ん?従業員がコスト?どゆこと?

OK、ちょっと詳しく説明しますね。

組織で働いてくれる従業員にはもれなく全員『給料』が発生していると思います。

会計目線だけで考えると、この給料は『人件費』となり会社に残らないお金、つまり物理的に見るとコストになるんですね。(売り上げから引かれていくものになるからです)

そう考えると、確かに従業員はコスト以外の何者でもなく仮に売り上げが下がってきた時、経営陣が真っ先に考えることは「いかにコストを減らすか」であり、これによって利益を保とうとする場合があります。

【利益の考え方】
売上高ー費用(コスト)=利益

コスト削減の代名詞が『リストラ』

コスト削減と聞いて最も聞き馴染みにあるキーワードと言えば『リストラ』ではないでしょうか?

要は、『解雇』です。

そして、もう一つコスト削減の手段としてよく用いられているのが、「従業員にかけるお金を減らす」です。

例えば福利厚生を減らしたり、給料やボーナスをカットしたりという場合がこれにあたります。

このように、従業員をコストの対象として捉えると減らそうと思えばどうにかできちゃうのが現実だったりするんですが、これによって当然弊害も発生します。

もうお分かりだと思いますが『従業員のロイヤリティ(満足度)の低下』です。

従業員のロイヤリティが低下すると何が起きるか。

暇さえあれば、院長や事務長をはじめとする経営陣に対する悪口が飛び交って「忘年会なんか行きたくねぇ…」と思っている人が大半な組織が出来上がっちゃうわけです。

とまーこんな感じでなんとなくギスギスした文化が形成されていくわけですが

さて、皆さんの職場はどうですか?

待遇も悪い、職場の雰囲気も悪い。

こんな職場長くいたいとは思いませんよね。

ただね、従業員の満足度が低下して離職率がぶち上がるだけならまだ傷口は浅いんです。

問題なのは、従業員の満足度低下って離職率はもちろん「売り上げそのもの」にクリティカルヒットする可能性があって、ここに響くと大変なことになるんです。

特にサービス業であれば絶対に従業員満足度は下げない方が良くって、その理由を説明します。

ちなみに、『医療』も広い意味でとらえるとサービス業ですからね。人が価値を提供する仕事なので。

サービス業のバリューゾーンはどこか

従業員満足度を高めることは、離職率を下げる以外に大切なことがある。

その理由を紐解くには、「バリューゾーンはどこか?」という視点を持たなきゃいけません。

バリューゾーンとは「価値が生まれる場所」です。

その上で、皆さんは「サービスを提供する上で、一番大切にするべき人は誰ですか?」 という質問をされたらなんと答えますか?

おそらく最も多い答えは『お客様』です。

なぜならば、会社が成長するための直接的な源泉がここだからです。

そのため、多くの経営者はいかにお客様を満足させるか(顧客ロイヤリティ)を第一に考え、従業員ロイヤリティというのは二の次になってしまう場合がほとんどです。

しかし、冷静にサービス提供までの流れなどを考えた場合、従業員ロイヤリティを軽く見積もってしまうのってかなりまずいと僕は思っていて、サービス業なら特にそうだと感じています。

というのは、サービス業において売り上げが発生している場所(バリューゾーン)はどこかを考えると、『顧客』と『スタッフ』の間だからです。

つまり、自社のサービスを買ってくれるのは顧客で間違いないが、その価値を提供するのはスタッフなので、『この人の満足度が低い』もしくは『モチベーションが低い』という状況ってサービスの質の低下を招き、それに不満をもった顧客が商品を買ってくれなくなると、結果として売り上げの低下につながります。

なので、特にヒトが直接サービスを提供する業種って、顧客ロイヤリティも当然大事なんだけど、それ以上に従業員ロイヤリティが大事であると僕は考えています。

働いてくれるスタッフがいかに”豊か”になり、そしてモチベーションや幸福度が高まってくれるか。

ここがサービス業を提供する組織のリーダーが最も考えなくちゃいけないところではないかと思っていて、ここを突き詰めて考えると巡り巡って離職率の低下にも効きそうな気がします。

きんたろーが掲げる理念の一つ

僕が経営を行っていく中で掲げている企業理念の一つは 「従業員とその家族を豊かにする」です。

これは決してスタッフから好かれたいなどといった超絶良い奴アピールではなく、どう考えてもこの方が会社が成長するからです。

その理由は先ほどお伝えしたように、 スタッフの心が豊かじゃないと患者様に素晴らしいサービスなんて提供できないだろうというのが僕の中にある前提だからです。

おそらく従業員をコストの対象としか見ていないと、豊かにするのはかなり厳しいです。

なぜならば、「従業員の幸福度を高めたい」と考えるならば報酬も上げないといけないし、人材育成も丁寧に行わなくちゃいけないからです。

人材育成に力を入れるということは時間的なコストもかかりますし、育成に必要はお金も発生してきます。

これを『コスト』と見るか『先行投資(資産)』と見るか。

ここが離職率の高さに大きく響いてくる経営者の意思決定になるような気がしています。

どんな時に従業員をコストとしてカウントしちゃうのか

最後に、これはあくまで自分に置き換えて考えた場合ですが、仮に僕が従業員をコストの対象としてみてしまう状況ってどんな時かを考えてみました。

結論、「目先の利益ばかりを追っている時」だろうなと。

要は、今の売り上げが欲しいのでそのためには削れるもんは削りたい。かなり言い方が悪いですが、人材育成なんていうすぐに結果が出ない(売り上げにならない)ことはしたくない。

こういう思考に陥ってしまうと従業員をコストの対象としてカウントしちゃうんだろうなと思ってしまいます。

逆に言えば、目先の利益ばかり考えず長期的に会社を成長させていくことを考えれば働いてくれる従業員の力がどう考えても必要なので、育成にも当然お金を払うし従業員のロイヤリティも高めておかなければと考えています。

離職率の話しまとめ

というわけで、今回は『サービス業においてスタッフをコストの対象でしか捉えない経営は結構まずいんじゃないか』という話しをしました。

ここは、僕の中でやっちゃダメな経営トップ3にランクインするぐらい肝に銘じているところでありまして、だからこそ「目先の利益に飛びつかない」というのを強烈に意識しています。

この記事を見て、「あ、最近スタッフの育成や待遇ぞんざいにしてたかも…」と感じ改善してくださる経営者様が1人でもいてくだされば大変嬉しいなと、とっても烏滸がましいですが思っております。

従業員が患者様に対して毎日エネルギッシュに良い仕事が提供できる環境をつくるのも経営者の仕事です。

それも含めて「良い仕事」しましょうね。

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