正しい努力のしかた~緊急度と重要度を区別しよう~

日本人というのは世界から見ても特徴的な勤勉家といわれています。

朝早くから働き、勤務後は時間外でカルテを書いたり、添書を書いたり、勉強会の準備をしたりと、深夜まで一生懸命働きづけの毎日を送っている人も多いのではないでしょうか。

しかしこのようなハードワークの中で一体、自分の目標達成をするための自己研鑽の時間はいつ捻出すればよいのでしょうか?

「やりたいことはあるんだけど時間が無い」

この言葉はよく耳にしますよね。

たしかに先程も言ったように、毎日がハードワーク過ぎて、自分のための時間なんて取れない。

なんて思ってしまうのも少しはしょうがないのかな。と感じる部分もあります。

が、しかし世の中を見渡すと確実に今の自分よりも多忙な生活を送り、さらにその中で自分の成功(私的成功)を収めている人がいることも紛れもない事実です。

1日は24時間

これは、どんなに社会的立場の違う人間でも平等に与えられた時間です。

私達はこの決められた時間の中で努力を続け目標を叶えていく必要があるのですが、そのために必ず必要になるのが『正しい努力』の仕方です。

『正しい努力』とは一体何なのか…

今日は、目標を達成するために必要な『正しい努力のしかた』を解説していこうと思います。

目次

正しい努力のしかた

努力の定義

目標の実現のため、心身を労してつとめること。

とされています。

今回のテーマでもある、『正しい努力』をするというのは、この定義の中にもある“目標の実現”に自分の努力が向かっているかどうかです。

しかし、この『目標の実現に自分の努力が向かっているか否か』を判断するためには何かしらの基準が必要ですよね。

その基準として今回紹介するのが「緊急度」「重要度」です。

緊急度とは

緊急の活動というのは、今すぐに取り掛からないといけないものです。

「早くして!!」と私たちを急かす用事のことを言います。

例えば電話が鳴れば取りに行ったり、上司から「明日までに資料完成させて!」と言われれば急ぎ取り掛からなければなりませんよね?

こういった緊急を要するものを「緊急度」と言います。

重要度とは

次は重要度についてです。

重要度とは、自分にとっての重要なタスクなので人によって違うと思います。

例えば、「暇つぶしのゲーム」などといったものは自分の精神的安定のためには重要であったとしても、あくまで目標達成というものを前提に置いた場合には重要とは言えないと思います。

しかし、プロのゲーマーになるのを目指しているのであれば、ゲームは訓練にもなるためその人にとっての重要度は高くなります。

要は、「目標達成」というキーワードを軸にした場合、重要度というのは変わったりします。。

さて、ではここからこの2つの領域をさらに4つに分解していこうと思います。

第1領域「緊急で重要な用事」
第2領域「緊急ではないが重要な用事」
第3領域「緊急だが重要ではない用事」
第4領域「緊急でも重要でもない用事」

さて、この4つを見てあなたは何が最も大事であると思いますか?

要点を絞って見ていきましょう。

第1領域「緊急で重要な用事」

この領域に入る活動は、緊急に対応する必要があり、なおかつ重要な結果に繋がるものです。

例えば危機への対応や、進退が決まるような期限付きの仕事などがあります。

実は私たちは普段、この第1領域を「問題」と言ってしまいます。

なぜなら、言葉通り『緊急でもあり自分にとって重要でもある』からです。

誰でもこの領域に入る問題に直面する事はありますが、この領域が大きくなりすぎるとそのうちこの領域に入る用事に支配されるようになります。

そういった場合、その人は常に何かに追われるように仕事をして、「時間が無い」と嘆いています。

そして、1つ緊急で重要な用事が終わると、この領域の人達は唯一逃げ込める場所に入っていきます。

それが第4領域です。

これは「緊急でも重要でもない用事」です。

つまり、一日中娯楽に時間を費やしたり、寝て一日が終わったりといったような生活です。

このような人達は、時間が無いと嘆いているにも関わらず、いざ休みの日や物理的時間がある日には目標達成のための時間の捻出は行わないことが特徴です。

次に、緊急だが重要ではない第3領域を見ていきましょう。

第3領域「緊急だが重要ではない用事」

これは、簡単に言えば「緊急なんだから重要に決まっている」

という考えに陥ってる人がなりやすい領域です。

つまり緊急な用事にことごとく反応し、それに時間を費やしてしまいます。

例えば、他者から頼まれた用事や重要ではない電話、日々の業務などがこれに当たります。

これらの用事というのは、実は自分にとって重要なのではなく、他者にとっての重要な仕事を自分の用事の優先順位に上げているのです。

自分にとって重要ではないが、他者にとって重要であるので結果、本人は緊急を要していると感じがいしやすい。

また、もう一つここで言いたい最も大切なポイントがあります。

それが…この領域にいつも浸かっていると、『努力している』と錯覚を起こしやすい点です。

その理由はこうです。

「自分はこんなに忙しいのだから努力している」

もちろん頑張ってはいるのですが、この頑張りは実は自分にとってはさほど重要ではない頑張りで、目標に対して異なったベクトルで進んでいる可能性があります。

よく「努力の方向性が間違っている」なんて言いますが、この領域の活動を必死に行っている場合が典型的な例です。

実は、このような状態になる人の特徴は大きく2種類の人達に多いと感じています。それが…

・他人の用事を断れない人
・他人の評価を気にする人

このような人達というのは、この第3領域に入ってるなあと感じることが多いです。

他人の用事を断れない人は基本的にその時間は、自分の時間を他者に提供しているので緊急度が増すばかりで、(自分にとって)重要度があがっていきません。

その結果、さらに頼まれはじめ、最終的に気づいたら他人の重要な仕事を一手に引き受けているといった状態になってしまいます。

逆に他人の評価を常に気にしている人もこの領域にいて、他人の重要度の高い仕事をやる事で評価してもらうというパラダイムになっています。

そのため、こういった人達は他人の評価によって一喜一憂するため、目標設定も曖昧な事が多く、気分の浮沈みが凄く大きいのが特徴です。

緊急な用事は以上で終わりです。

次は第2領域の「緊急ではないが重要な用事」を見ていこうと思います。

第2領域「緊急ではないが重要な用事」

結論から言うと、4つの領域のうち最も大事なのがこの第2領域になります。

というのは、この領域は効果的なパーソナルマネジメントの鍵を握る領域だからです。

例えば

・人間関係を構築する。

・プロ野球選手になるために毎日素振りをする

・健康のために身体を鍛える。

など、これらは決して緊急にしなければならないことではありませんが、自分にとって長期的にみれば重要であることが分かります。

ただ、こういったものは緊急ではないから、ついつい後回しにしてしまいがちになってしまいますが、効果的に自分の目標達成のための努力ができる人はこの領域の活動を必ず自分の生活に取り入れています。

実は『正しい努力』を行うためにはこの領域をしっかり認識しかつ行動することが大切です。

時間が無いのホント

「時間が無い」と嘆いている人の本質は、最も優先しなければならない優先順位を間違えているからです。

その原因となり得る一つのキーワードが先ほどから出ている『緊急度』です。

なぜならば、私たちは緊急な用事には、受動的に反応してしまうものだからです。

緊急な用事というのは、基本的に努力などしなくても、用事が向こうから勝手にやってきてくれます。

しかし緊急ではないが重要なことをする場合は、率先力と主体性が必ず必要です。

なぜなら、緊急度が低いので向こうから来てくれないからです。

だからこそ、目標を達成するための正しい努力を行う場合には、緊急は要しないが重要である(第2領域)用事や活動をきちんと把握しそこに対して日々actionを起こし続けることが大切です。

正しい努力をするためにまずやらなければならない事

さて、『正しい努力』を行うためには第2領域の事をする必要があることはここまで述べてきました。

ただ、こんなことがあります。

「自分は第2領域の活動をしていたつもりが、気づいたら緊急度の高いところへ無意識に流されている」

このようにならないようにするためには一体どうすれば良いのでしょうか?

それは…

・そもそも自分にとって何が重要なのか

・人生においてなにを成し遂げたいのか

紙に書きだしてもいいので、まずはこの2つを自分自身が認識することです。

この部分がふわっとしてると、緊急な用事ばかりに反応し、自分の軸となる目標がぶれてしまいます。

結果、第2領域から足を踏み外してしまうのです。

そのため、まずは自分自身が将来どうなりたいのかをきちんと考える時間をつくってみましょう。

最後に

最後に、あなたの第2領域は一体何なのかを気づいて頂くための質問をします。

一度自問してみて、自分にとって重要なことを探してみてください。

・現在はしていないけれど、もし日頃から行っていれば、あなたの私生活に大きくポジティブな結果をもたらすことを1つ挙げるとしたらなんですか?

・あなたの仕事や専門分野でポジティブな結果をもたらすと思うことを1つ挙げるとしたらなんですか?

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