【論文を読むのが苦手な方必見】論文を読むコツとそのとっかかり方

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リハビリテーションを進めていく中で、分からなことや悩むことに出くわすタイミングというのは沢山あると思います。

例えば、「◯◯という病態の患者様に対してどのようなリハビリ方法が一番効果的なのだろうか?」とかもその一つです。

こういった場合に、自分自身の意思決定を助けてくれるツールとして『論文』というものがあります。

論文には、世界中で行われている様々な研究結果がまとめられており、いわば知の宝庫なのですが案外一本読み切るのにはそこそこエネルギーが必要だと感じる方も多いのではないでしょうか?

実際、「論文を読もう!」と意気込んでも三日坊主で断念し、いつの間にか読む習慣がなくなっているという経験をしたことがある人もいるんじゃないかと思います。

そこで今回は、論文を読むのが苦手だと感じる方に向けて、少しでも読みやすくなるためのコツや、そのとっかかり方について解説していきたいと思います。

こんな人にオススメ
  • 論文を読むのが苦手で、すぐに諦めてしまう。
  • 論文をどこから読み始めて良いか分からない
目次

【論文を読むのが苦手な方必見】論文を読むコツとそのとっかかり方

論文に苦手意識がある方はここで躓く

論文を読むのが苦手な方の多くに共通しているであろう問題として挙げられること。

それは、『統計学の結果で示された数字や研究手法が目に入ると思考がストップしてしまう』 というのがあるんじゃないかと思っています。

「研究デザインはこれでー」とか「統計解析は何を使ったー」とか、あとは「p値がどうだー」等ですね。

で、一度思考がストップしてしまうとそこから読み進めるのってまーーー難易度が高くあまり頭に入ってこないですよね。

これは僕自身すごく共感するところで、というのも元々僕も論文を読むのがあまり好きではなかったからです。

今でこそ論文は1日2〜3本必ず読んでいますが、一時前は論文を読むと睡魔に襲われるという謎のルーティーンが発生していました。

では、どうやってこの問題を克服したのか。というのをこれからお話ししていきます。

論文にとっかかるコツ① はじめに&考察読み

一つ目はこれですね。

研究論文を読むと必ず、『はじめに→方法→結果→考察』みたいな流れで構成されているんですが、ここで最も理解に時間を要するであろう箇所が『方法』と『結果』です。

英語論文だと…
  1. はじめに→introduction
  2. 方法→method
  3. 結果→result
  4. 考察→discussion

なぜならば、この部分に先ほど話した数字系が全て詰め込まれているからです。きっと、論文が苦手な人の多くはおそらくここで脱落していくんだと思います。

なので、この対策としてオススメの方法が『はじめに』と『考察』だけを読むです。

先に言っておくと、本当はこの方法あまりよろしくないです。(それを踏まえた上で先をお読みください)

なぜならば、特に考察に関しては『事実』よりも『著者の解釈』が多く含まれているからです。

逆にいうと、事実のみが記載されているのが、『方法』と『結果』です。

そのため、本来はまずここをしっかり押さえておかなければいけないんですが、ともあれここは読むのが非常に難解である、という事実もまたあります。

よって、『方法』と『結果』の部分が一番大切だというのは十分理解した上であえて一旦ここは飛ばします。

その理由は、この記事の目的はあくまでも『論文を読むためのとっかかり方』だからです。

『はじめに』と『考察』では著者の解釈が主に書かれていたり、かつ『方法』や『結果』とは違いきちんと他者に伝えるための”文章”になっているので非常に読みやすい部分になります。

特に、『考察』では結果の解釈についても触れているので、仮に『結果』の部分で示されている数字の意味合いが分からなくても、考察部分を見れば「あ、この数字ってこんな意味だったんだ」というのを掴むことができます。

ただ、先ほども言ったようにここでいう結果に対する解釈は”著者”が行っているものなので、真実であるかどうかというのはまた別の話しだったります。

なので繰り返しですが、『はじめに』や『考察』は読みやすい一方で、「著者の解釈を多く含んでいるんだ」というのを頭の片隅に置きながら試して頂くと良いのではないかと思います。

なお、読んだ論文を忘れないように保管する方法に関してはこちらの記事で詳しく解説しているので、よければこちらもご覧ください。

論文にとっかかるコツ② 原著論文ではなくレビュー論文を読む

ちょっと基本的な話しをします。

実は論文には大きく二種類があって、それが『原著論文』『レビュー論文』です。

原著論文というのは、ある人が行った研究そのものを論文にして世の中に出すことです。

一方でレビュー論文というのは、特定のテーマに関する先行論文を徹底的に分析しその結果を伝えるのが目的です。要は、壮大な要約論文みたいなイメージです。

原著論文の特徴

  • 論文といえば普通この原著論文のことをさす。査読制度を採用し、独創性のある最新の研究成果を伝える投稿論文のこと。
  • 取り扱う問題が原則的に1つである(通常複数の問題は扱われない)。また目的と結論が明確である。

レビュー論文の特徴

  • レビュー論文とは、特定の分野やテーマに関する先行研究を集め体系立ててまとめることで、その分野やテーマの概説や研究動向、展望を示すことを目的とする。
  • そのため新しい事実や成果の発表ではない。分野やテーマ全体の概要を知る事が出来る。

引用:https://www.lib.hokudai.ac.jp/uploads/2019/07/3-30_v1.0.pdf

で、原著論文とレビュー論文では当然書かれている内容が異なります。

最も大きな違いは、レビュー論文の方では原著論文のような研究デザインなどを詳細に記した『方法』や『結果』の枠がない場合があることです。(もちろん体裁としてはあるんですが、書き方が簡易だったりする。)

というのも、レビュー論文は沢山の先行論文から「何が言えるか」を伝えるのが目的なので書かれていることは、先行論文で示されている結果から紐解ける著者の解釈になるからです。

よって、原著論文に比べてレビュー論文の方が数字が膨大に出てくるというよりは文章が多いので比較的読みやすいです。

そのため、論文を読むのが苦手な人はまずはレビュー論文から入っていくと良いのかなという風に思っています。

ただ、一方で注意点もあります。

それは、レビュー論文は様々な先行研究の大事な点のみを抜き出していることです。つまり、研究内容の全てがそこに詰まっているわけではないということですね。

レビューだけ見ると、一見有意差が出ていて「すごい!」と思うような研究が引用されていても、実際にその研究(原著論文)の蓋を開けてみると実はその対象だったり方法がまずかった、なんてこともあったりします。

これについては、レビュー論文を見ただけでは分かりません。

だからこそ、日々研究などに携わっている有識者の方たちが「二次情報だけでなく、ちゃんと一次情報(原著)を追いなさい」と口酸っぱく仰ってくれているわけです。

ただ最初のとっかかりとしてレビュー論文を読むのは全然OKだと思います。もしその中で余裕が出てきたら、末尾に記載されている引用元の先行研究にもちょっとずつ目を通して行けたらなお良いかなと思います。

ぜひ、沢山の論文を読んで明日の臨床に活かして頂けたらと思います。

また、中には英論に挑戦したいという方もいるかもしれません。

そこで、以下の記事で論文検索サイト『PubMed』の使い方について解説しているので、良かったらこちらも合わせてご覧ください。

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