2018年– date –
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空間の表象~自己と空間~
私達は、自分の身体に対して意識しなくても指先がどこにあるか、足先がどこにあるかというのは見なくても分かると思います。 これは、「身体図式」により構築された身体の表象であり、赤ちゃんの時から時間をかけて構築されているため、私達は巧みな運動や... -
身体所有感のメカニズムとリハビリテーション
私達は目を閉じていても、自分の身体を触っているのか、また他者の身体を触っているのか。というのは特に悩むことなく判断することができます。 このような、私達が"自分の身体は自分のものである"といった感覚や、逆に他者の身体が自分のものではないと分... -
運動制御の仕組み~ベルンシュタインによる動作構築の概念~
【運動制御の仕組み~ベルンシュタインによる動作構築の概念~】 以前、運動の自由度問題と題しながら人に存在する冗長な運動のバリエーションの制御の仕方を解説していきました。 今回はより具体的に、運動制御の観点から生態心理学的アプローチの一端に... -
足元を見ながら歩く片麻痺患者さん
【足元を見ながら歩く片麻痺患者さん】 片麻痺患者さんの歩行をみて特徴的な歩行の一つに 「常に足元を見て歩いている」 というものが挙げられます。 また、それは特に歩行を行う通路に障害物や人がいない環境にも関わらず、視線は常に足元にある。 そうい... -
あなたにとって『治る』とは?~身体性との出会い~
【】 「脳卒中後遺症患者様の麻痺を治したい」 僕は理学療法士1年目から今に至るまでずっとこのキーワードをテーマにしてこれまで臨床に取り組んで来ました。 ただ、この思いを経験年数の積まれた先生方にお話しすると 「あなたにとって片麻痺の回復ってど... -
筋シナジーパターンと運動制御理論
ヒトはあまりにも冗長(莫大)な運動の自由度をもっています。そのため、一つの場面設定を設けただけでもそれに対応する運動の選択は何通りも存在します。 例えば、『テーブルの上に置いてあるコップを手に取る』という行為ひとつとってみても、コップに上... -
運動制御理論とリハビリテーション
今回は『運動制御とリハビリテーション』というテーマで、私たち人が四肢を円滑に動かせるその仕組みについて解説していきたいと思います。 この記事を読めば… ヒトの運動制御がどのように行われているかを学べる認知神経学的と生態心理学的な運動制御の考... -
日本の手技の覇権争いは一体いつまで続くのだろう
【日本の手技の覇権争いは一体いつまで続くのだろう】 さて現在日本には手技や、~療法といったものが沢山あります。 それに伴って、そういったセミナーも開催されているところが多いです。 もちろん各種それぞれの手技や理論体系が間違っているといいたい... -
【シナジーパターン】歩行中の筋活動のつながりを分かりやすく解説
ヒトの歩行は神経系の関与はもちろん、関節やそこに付着している筋肉が絶妙なタイミングで活動することによって実現できているわけですが、この歩行中に参加する筋肉の数というのは約25筋ほどであると言われています。(Ivanenko,2004) このように、数多... -
「こころ」を見れるセラピストになるために
【「こころ」を見れるセラピストになるために】 私達セラピストは患者様に対して「リハビリテーション」を提供しますが、その際ただ単に「運動療法」のみを行っているわけではありませんよね。 運動療法を提供する前に セラピストと患者 という場合におい...